震える瞬間を体験させてもらった。ニュースでも報道されているとおり、ラグビー日本選手権で、早稲田がトップリーグの強豪トヨタ自動車を28-24で破った。学生が社会人のトップチームを破ったのは1988年以来18年ぶりというから、まさしく歴史的快挙というのが相応しい。
ラグビーを見るなら秩父宮に限る。せっかくの日本選手権だしってことで、早稲田の試合は14時からだったんだけど、12時からNEC対コカコーラWJの試合があったので、早めに後輩Fと待ち合わせして会場へ。いい場所が取れたし良かった。
関東学院が負けたせいで興味も薄くなった第1試合だったけど、途中までコカ・コーラWJが粘ったこともあって、結構いい試合だった。結局、24-68でNECの勝利。まぁそんなもんだろ。
で、続く第2試合。早稲田対トヨタ自動車の試合が始まる。試合前のボクの予想は早稲田の3:7で早稲田の不利。いやしかし、3割の可能性で勝つ可能性があるとも言うこと。試合運びでは面白い試合になる。去年は後半30分過ぎまで9-7でリードしていたが、最後に息切れして3トライ奪われ9-28で負けた。今年は決して息切れすることは無いはず。この試合を目標にしてきた佐々木組の集大成を見届けるつもりだった。
前半。早稲田が風上を選択し、風に合わせた試合運びをしていった。風が強いとロングキックが伸びる。早稲田のSO曽我部はそれを見越してキックを多用する。敵陣に攻め込んでいい場所でペナルティを確保してFB五郎丸のキックで点を重ねる。去年と同じ展開で6-0とリードする。しかし、ここからが去年と違った。圧巻だった前半25分の早稲田のモールトライで11-0とリードを広げる。
5年ぐらい前の日本選手権では学生は社会人に歯がまったくたたなかった。間を切り込めることだけで稀だったし、スクラムは押されるものと言う印象が出来上がっていた。しかし、今日の早稲田は正攻法で勝負を挑んだ。トヨタの強豪FWにも負けないという史上最強早稲田FWの意地が呼び込んだ見事なトライ。左に重心を寄せて少しずつずらして押し込んだ好トライ。個人的には2001年の大学選手権2回戦の終了間際に明治が関東学院相手にスクラムトライを決めた時ぐらい感動した(って誰もわかんないか。。。)。
それから前半はトヨタにトライを奪われるも、曽我部が好判断で自ら飛び込むトライで点差を詰めさせない。五郎丸がそのキックを活かし3本目のFGを決める。そのまま21-7で終わると思った前半終了直後、またトライを奪われ21-14で終了した。
風下になる後半だが、早稲田の緊張感は持続する。逆風の中、曽我部のキックは乱れない。10分にインターセプトから独走でLO内橋がトライをして後半の先制点を取ったのが大きかった。直後に去年まで早稲田にいた内藤に同じような独走トライを奪われるが28-21とまだリードはある。後半25分、トヨタにPGを奪われ28-24とさらに点差が詰め寄る。
後半30分が経過する。去年見たファンなら分かっている。「去年はココからやられた」と。しかし、今年の早稲田は違った。低く刺さるタックル、抜かれても確実に次の人がフォローし突破させない。大きな外国人相手にも決して当たり負けしていなかった。
時計の針は早稲田リードのまま40分を経過する。ロスタイムは2分。相手ボールが続く。ここで早稲田がボールを取れば勝ち。一方のトヨタはここで取れば勝ち。トップリーグの維持と早稲田の伝統が交錯する。ロスタイム2分を超えて継続されたトヨタの攻撃。43分を過ぎたところで、トヨタの痛恨のノックオンで試合は幕を閉じた。
28-24で早稲田の勝利。後でインターネットで見た「早稲田勝利の記事」。通信社の記事がこれだけ味気ないものだと思ったことはなかったぐらい(笑)。後半35分を過ぎたあたりで会場に起こった早稲田コールはまさしくこの快挙を期待するファンが生んだもの。
しかし、忘れちゃいけないのは早稲田は正攻法でトヨタ相手に勝ったということ。相手のラインアウトをほとんど奪ったという事実。風上だった前半をうまく活かしたという事実。後半20分過ぎに相手No.8がシンビンで一時退場したという事実。いろいろ好条件が重なったにしろ、奇策を用いず、正面からトップリーグ相手に勝ったというのは強調されるべき大きな事実だと思う。そして、早稲田以外の大学が"大学生"相手に戦っている中、早稲田はこのトップリーグに勝つことを目標にしてきたという目標設定の高さがこの「勝利」を生み出したといえるだろう。
続く東芝府中はまさしく社会人最強、勝つのは相当厳しいだろう。しかし、佐々木組であれば、まさか、と思わせる何かがある。最後に学生が社会人上位に勝った1988年の時の相手は奇しくも東芝府中、そしてその時大学2年で清宮監督が出場していた。そして2006年佐々木組は、最強相手に最高の試合をして欲しい。もち、応援行きます。
しかし、試合終わってからバックA自由席を買おうと思ったら、タッチの差で売り切れてもうた・・・ガーン。
それから。ボクはY先輩と一緒に渋谷まで歩いてから新宿へ移動。「博士の愛した数式」を見たけどイマイチ。これは原作本を読んだほうがいいかもね。
それにしてもいい日だった。こういう試合をもっと多くの学生たちが見てくれればもっと普段の試合でも観客が増えるハズなのに惜しい。。。。年配の方多すぎ。もっと若者が来られるラグビー場にしていく必要があると思うんだけどねえ・・・。
さあ、準決勝は19日だ。期待!期待!