恐れ入った。
浅田真央が先週末に行われたフィギュアスケートグランプリシリーズのNHK杯(長野:ビッグハット)で見事優勝した。
日本勢は3人が表彰台を独占、今週末に行われるグランプリファイナル(6戦のグランプリシリーズの中で得点上位6名だけが出場できる)に、浅田・安藤・村主の3名が見事駒を進めた。
今回の大会は浅田にとって正念場だった。というのも、この大会で優勝しなければ、グランプリファイナルに出場できなかったからだ。それもこれも、初戦のアメリカ杯で3位だったためだが、2位でもファイナルに進める村主に比べると、精神的な重圧は相当あったに違いない。
正直、浅田真央は「天才肌」という印象が強かった。こういうタイプは一度崩れると弱い。よくよく考えると、シニアの大会に初出場した去年のシーズンは怖いものなしだった。ボクも、去年のファイナルと代々木で観戦して、最初のトリプルアクセルで会場の心をつかんでしまったその才能にほれ込んでしまった1人だった。
しかし、トリノへの門は開かず、連覇を狙って出場した世界ジュニア選手権では、突如の不調に陥ってジュニアでは敵なし(シニアでも戦えるのだから当然ではあるが)2位となっていた。
そして、今シーズンの初戦のアメリカ杯でも前述したように3位と失敗が続いた。だからこそ、このNHK杯は絶対に勝たないといけない試合だった。
結果は、もちろん優勝。この逆風を味方につけたかのような完璧な演技。SPとフリーをあわせた得点199.52点は現行ルールになってからの最高得点。まさしく圧巻であった。
これで今シーズン好調の安藤とのファイナルと日本選手権での対決がなおさら楽しみになった。村主とて円熟の演技で対抗してくるだろう。日本人として見逃せない。
しかし、これで思うのは結局フィギュアは荒川静香の代わりには浅田真央がそのまま収まった感じだということ。 中野にしろ、怪我から復帰を目指している太田にしろ層は厚いのは心強いが、下からの突き上げが乏しい。そのまま4年後のバンクーバーが収まるようでは、刺激がない。急激に力を伸ばした選手が出てきて欲しい。
浅田に関しては姉の舞が言っていたように「誰より努力しているのが真央なんです」という言葉のとおりだろう。今回の苦難な状況をクリアしたことで更なる成長が見られるだろう。
さて、ファイナルの勝者は誰か。