もはや話題づくりのための茶番じゃないかと思ったぐらい、今年のシーズンが終わってからの中村ノリとオリックスの契約交渉は面白かった。そして、誰もが今回こそはオリックスが正しいと思っているはずだ。
事の経緯を簡単にまとめると、今年のノリの不活躍によって来期の年棒を押さえたいとして、現行の2億円から60%減となる8000万の年棒を下交渉で出したことから始まる。そこでノリは「ボクの価値を分かってください」「故障を押してプレーしたのはファンのため」という美辞麗句を並び立てたという部分。
問題はノリの故障部分であった手首の怪我が公傷かどうかと言う部分。公傷とは文字通り、「怪我をしたのはプレー(=公)のせいだ」というところ。だから、公傷が認められれば、大幅な年棒減もないということになる。しかし、ノリの手首の故障の場合は公傷と言うよりも、万年悩まされてきた持病と言うものであり、これで公傷を認めてしまうと、全ての怪我を公傷だと認めざるを得なくなる。だからオリックスは公傷だと認めるわけにはいかない。
そこでノリは「プレーしたのはファンのため」という思ってもない理由を言い出す。最後には「お金じゃないんです」と言ったが、選手の価値=お金だと考えているノリにとっては、結局のところ給料を下げられたくない言い訳にしか聞こえない。
結局、代理人に任せていた交渉であったが、最後は自由契約の話まで出ることになる。強行手段に出れば、態度が変わると考えていたのかもしれないが、オリックス側は「そんなゴネるんだったら要りません」と言ったためにノリ側は慌てたというわけ。要するに自業自得だし、この時期で自由契約になっても他球団の戦力補強は終わっているから獲得に乗り出す球団はまずないだけではなく、こんなにゴネて自分の価値すら分かっていない選手はフロントが嫌がるし、アメリカでもゴネた経緯からも海外のプレーの望みは薄いんじゃないか。
Jリーグの場合は高額の選手になると首を切られたりすることが多々ある。健全なクラブ経営のためにはそれが必要だからだ。プロ野球だって、価値がないと思えば切り捨てていく必要もあるんじゃないか。最近のプロ野球選手は1年活躍したぐらいで1億円プレーヤーになると勘違いしている輩が多いし、「金額が少くてモチベーションがあがらない」とか言われても、一般人の我々からすると意味を理解するのも厳しい話だ。もはや巨人でも中継が減って高額選手が取れなくなっている現状から考えると、1億円ぐらいもらっているプレーヤーでも首切っても他球団に行くためには大幅な年棒減が必要な選手はたくさんいると思う。要するに球団が保護すると思っているから強気に出るわけで、「要らないんだったら切る」という前例が今回出来たのは大きいかもしれない。
本来はこういうゴネれば自由契約になる、と言うケースは作らないほうがいいが、トレードでも欲しい球団はないだろ・・・。「お金が問題じゃない」というのであれば、これだけ嘲笑を浴びた中であえて2000万円ぐらいでオリックスと再契約して欲しいもの。
まさにオフの三冠王中村ノリ。自分の価値を分かっていない選手は怖いなあ。