ちょっと前の話になるが、西武の裏金問題が話題になった影響で、早稲田の某選手が高校時代にも資金提供を受けていたと言う事実が明らかになった。さらに、その高校を調べるとその選手が野球規約で禁じられている特待制度(つまり、入学金・授業料の免除等)であることがわかり、それで大問題になって、高野連が全国の高校に調査をさせたと言うわけ。
で、結果は5月3日の時点で全国370校、9000人にも及ぶらしい。もちろん、これが全ての数値とは思わないが、確定しているだけでもこれだけの数が「野球」の「特待」なわけだ。
これに対して、世論では「高野連が悪く、生徒ないし親は悪くない」という主張が多い。もちろん、高野連も今この問題に気づいたわけはないし、黙認していたことから責任は思いし、また、他のスポーツには特待制度が認められているのに野球だけダメなのはおかしいと言う理論もわかる。もはや高校野球が大きなビジネスになっているのは間違いない。これを制度で禁じるのは時代遅れなのかもしれない。
要するに高校全体で9000人だから、1つの学年で3000人以上が何らかの特待制度を受けているわけ。単純に1校あたりで言えば10人以上になる。既にGWの大会で特待の生徒を外して戦った甲子園優勝チームなどの競合校が無名校に負けるなど、特待と一般の実力差は明らかである。どうして特待制度が存在するのかと言うことを考えれば、要するに甲子園に出られるなど強くなることで高校の名前を挙げるというビジネスが見え隠れする。
ただ、よくよく考えて見て欲しい。その特待の生徒の免除金は誰が払っているのか。私立校(競合校は99%私立だ)であればもちろんそれは、他の一般の生徒に他ならない。野球と言う活躍すれば1億円以上のプレイヤーが続出する世界にあって、高校時代から野球特待を認める必要があるのか。特待制度が、有望選手の争奪戦の材料となるぐらいなら、そんな制度は必要ないんじゃないかというのがボクの考え。1年間でドラフト100人ぐらいしか指名されない野球と言う狭き門に一学年3000人以上の特待制度の垂れ流しは、理解できない。
変な話だが、日本に野球以上儲けられるプロスポーツはない。だから、運動能力のある選手がプロ野球に流れるのであれば、特待制度を矮小化することで、もっと他のスポーツに人を配分して欲しい。それこそ日本において各スポーツが発達できる機会ではないか。特待制度をなくすのではなく、一学年2名とか、5名とか上限を設ければいい話ではないだろうか。特待になれなくても野球をできる人はそれで野球をやればいい。苦学生であれば、野球特待ではなくて、将来にわたって返還できるような補助金を活用すればよい。
「特待じゃないと嫌だ」そういう文化が不正の温床を生んできた。前も書いたが、プロ野球の裏金問題はボクは、プロよりアマの責任が大きいと思う。裏金リストの公表を控えたのは理解不能だが、不正をなくすために特待の制限は大きな効果を持つはずだ。
プロ野球に関わるアマだけにうまみが行く現制度は良くない。そう思う。