一言で言ってびっくりしたこの試合。まさかペイトリオッツが負けるとは夢にも思っていなかったから。
今年のスーパーボウルは、ペイトリオッツとジャイアンツの対戦。下馬評は圧倒的にペイトリオッツ優勢と思われていた。というのも、今期のペイトリオッツはレギュラーシーズン全勝でもちろんポストシーズンも勝ち上がり、ここで勝利すれば35年ぶりのパーフェクトシーズン達成となるぐらい大注目のチーム。リーグナンバーワンのオフェンスと4位のディフェンス。一方のジャイアンツはレギュラーシーズン10勝6敗でワイルドカードからの勝ち上がり。単純な数値だけの比較で見れば、ペイトリオッツが負ける視角などないはずであった。
しかし、ペイトリオッツは負けた。残り時間35秒でQBマニングが放ったパスは美しい鼓動を描き見事なタッチダウン。17?14と逆転したジャイアンツは、残り時間を凌いで見事、ペイトリオッツのパーフェクトシーズンを打ち砕いた。
ボクはこの試合、ペイトリオッツを応援していた。ボクがNFLを見るようになったきっかけがこのペイトリオッツであった。その2002年のスーパーボウルは、ペイトリオッツが絶対的不利と言われた試合の中で、圧倒的優位なラムズを破ったものだった。最後の逆転のキックはなんと残り0秒で取ったもの。この試合の感動は今でも忘れないぐらいだ。
そして、一方で個人的にジャイアンツにも買って欲しくなかった。これはQBイーライ・マニングの存在である。結果的にMVPも獲得したが、名前から分かるとおりジャイアンツのイーライ・マニングは去年のスーパーボウルMVPのペイトン・マニングの弟だ。ペイトンは歴史に残るQBの1人でありながら、去年までスーパーボウルを獲得できなかった悲劇の選手であった。だからこそ、ボクは弟がその偉大な兄に続けて勝利をすることは嫌だった。兄弟MVPが連続で取れるほどスーパーボウルは易くないと思いたかったからだ。これは、去年のF1のハミルトンに対する感情と似た部分がある。
しかし、紛れもなくこの勝利を導いたのはイーライであった。鳴り物いりでジャイアンツに入団してから、ミスを連発しながらも決して交代させずチームは犠牲を払ってこのイーライを育て続けた。その犠牲があったからこそ、今日の勝利があった。よく試合中に選手が成長することがあるというが、まさしくこの日のイーライがそうであった。この試合中にイーライは偉大な兄と肩を並べたのかもしれない(まだ時期尚早かもしれないが)。
そして、その逆転勝利の下地にジャイアンツディフェンスの頑張りがあった。堅守を誇ったペイトリオッツのオフェンスラインがズタボロに崩壊した。QBサックは5回。一度もロングゲインを許さなかった。今まで何度も困難な道を潜り抜けてきたブレイディとて、この気迫に、最後の最後まで攻め切れなかった。この日のジャイアンツの守備陣はパーフェクトだった。
ジャイアンツはワイルドカードからのスーパーボウル制覇。いわゆる短期決戦で進化したチームだと言える。この2チームはレギュラーシーズン最終節で対戦したが、その試合は38?35でペイトリオッツが勝ち、レギュラーシーズン全勝を達成したのであるが、ペイトリオッツを最後まで追い詰めたモチベーションが一気に頂上まで駆け上がらせてくれた。2年前のラグビーのNECがまさしくそんなチームだった。リーグ5位で日本選手権制覇。こういう例を見ると、スポーツの世界に絶対はないと感じさせてくれる。特にアメフトはレギュラーシーズン全勝が今年のペイトリオッツと35年前のドルフィンズしかないことから分かるように、実力差を戦術で補えるところが、最大の魅力なのかもしれない。
それにしても、会社で結果を知らずテレビを見た甲斐があった。応援していたペイトリオッツは負けてしまったけど、試合としてはアメフトの醍醐味が全て詰まった好ゲームだったと思う。ボクは来年もペイトリオッツ応援し続ける。一生に一度は、NFLの公式戦が見たいぞー。
アメフトを知らない人は是非とも一度試合を見て欲しい。面白いスポーツなんだ、これが。是非☆是非☆
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