本屋で文庫版になっている猪瀬さんの著書「道路の決着」があったので買ってみた。
郵政民営化の陰に隠れたところで、道路公団の民営化と言う話もあった。
ボクは当時道路公団問題の本質など全く理解していなかったし、マスコミのミスリード(読めば分かる部分)により、結局のところこの民営化はどう成功したのかという部分が分からない部分があったが、これを読んで氷解した。
道路公団の民営化と、郵政民営化が実はセットであった問題ということ。いろいろ民営化委員会の委員野多数が辞任したことで委員会自体が失敗だったという印象を植え付けられていたがそれは違うということが分かった。
郵政民営化と道路公団民営化がセットである。要するに郵政から財政投融資という名目で道路公団に資金が流れ込む。その資金は返済期限があってないようなものだから、道路公団は無尽蔵にお金を借りることができ、採算も考えないような道路が多数作られ、ファミリー企業が私服を肥やしていたというわけ。
郵政を民営化することで、お金の「入口」の蛇口を占めた。そしてそのお金の「出口」たる道路公団を民営化し、無駄を無くすという、いわば小泉改革の両輪だったというわけだ。
道路公団が民営化される前は、国から3000億という国民の税金が道路公団に流れ込み、それにも関わらず40兆というお金が借金として膨らみ続けていた。それを猪瀬さんら民営化委員が頑張ったおかげで、国民の税金を使うことなく45年で返済するという民営化が達成された。これを大改革と言わずして何と言うだろうか。
実は先月、同じく道路公団の民営化委員であった田中氏の本を読んでいた。
「官僚亡国論」という名前は威勢がいいが、読んでいて違和感を覚えていた。それはあまりに自分を凄い凄いと書いていたところが気に食わなかった。結局この人は官僚側の人間で、官僚の理屈からすると改革と言いつつ、結局は改革になっていたなかったのにも関わらず、それを調整しただけだ。要するに国民視線じゃなかった。道路公団改革についても失敗だと豪語していたが、この道路の決着を読めばそれが嘘だと分かる。
要するにこの人の言う通りにしていたら、道路公団には8兆円の税金がつぎ込まれていたわけだ。国民一人当たり7万円。消費税1%で1兆円の税収増というから、これがいかに馬鹿げていたがか分かる。
要するに道路改革は成功だと言えるとボクは思う。しかし、日本でも某野党が「高速道路無料化」をマニフェストに載せるらしい。
もうアホかと。
高速道路無料化するということは、高速道路が国の管理下に入るということを意味する。これは民営化の否定に他ならないし、規制緩和の逆方向である。毎年1.5兆円の借金を返済する予定になっている道路公団の債務を税金投入するということは、毎年1.5兆円を税金から支出することを意味する。さらに暫定財率も撤廃すると地方と合わせて2.6兆円の税収減、道路のメンテナンス費用もままならなくなり、当然仕事が減るということで就業人口の10%を占めると言われる建設業からの失業者も大量に発生するに違いない。
財源は、、、ええ、財源は、、、、?やれやれである。



