もうイチローがすべてを締めた!っていう大会だった。
韓国と5度にわたる戦いの中でイチローは最後まで敵視されてきた。挑発的な発言と言うのもあるけど、それで気持ちを奮い立たせていたのは間違いない。
10回表2死で回ってきた打席、韓国バッテリーとしては正直言うと2番中島が出塁率5割で当たっていたことと、韓国の国民事情を考えればイチローと逃げることすら許されない立場だったはずだ。そして、嫌な球をカット、時にはボール球すらファウルにされたのだから、完全に投げる場所がなくなっていた。そうした中で投じられた7級目をイチローは振りぬいた。
野球の基本のようなセンター返しのヒット。天才イチローがイチローたる所以がここにあった。今までのイチローのヒットの中でも、日本中を一番熱狂させたことは間違いない。
WBCが始まる前は、監督人事の不透明さや中日の選手も出てないことだし、「辞退者も多いし、何だこの大会」ぐらい思っていたんだけど、やっぱり日本人としての国民感情はやっぱり「野球好き」だ。もちろん、相手が韓国だったと言うのもいわゆるボクのような嫌韓世代にとっては熱狂した理由だったのかもしれない。さらに優勝したことで、うれしさと一緒にその場に中日の選手がいないことに寂しさを覚えたのも事実。ただ、逆を言うと、このチームの中に中日の選手が入れたかと言うといない気もするのも同じく、森野が入ってるか入ってないかぐらいじゃないかな・・・。川崎とか中島とかみたいな25歳以下ぐらいの若手でイキのいい選手を落合も育てないといけないんじゃないか、と思った。
それにしても、今回の連覇の理由はもしかしたら「侍ジャパン」という名称にあるのかもしれない。思えば北京オリンピックで○○ジャパンと名乗ったチームは押しなべて成績が悪かった。星野ジャパン、反町ジャパン、植田ジャパン、柳本ジャパン等々。だから、今回のチームは決して原ジャパンじゃなくて侍ジャパンだった。まぁ今でも「侍」っていうネーミングはおかしいとは思っているけど。
ここで原監督で優勝したことで(采配に疑問の余地は歩けど)、野球界も世代交代に入っていくのかもしれない。所謂、原監督やオリックス大石監督は50歳、落合も55歳だ。星野ジャパンに代表されるような、あの世代の人たちのやり方はもう古い。あの人たちの世代は鉄拳世代だから、チームと一体化できない。そういう意味では、今回の原監督のように選手と近いことが一体感を生んだのかもしれないなあ。ただ、15本ヒット打って5点は少なすぎる。
今回のWBCで思ったのは、やっぱりイチローは神というのは言うまでもなく、中島の勝負強さ、青木はいいバッターだ。内川は見たことがなかったんだけど、セリーグ首位打者取る実力は確かだ(というか決勝のスーパープレイはもっと取り上げてもいいだろう)。村田はノーコメント。一方で、小笠原とか巨人のユニフォーム着たときほどの怖さがない。もちろん藤川も同じく。そういう意味で、あのユニフォームが実力以上出した人もいれば、出せない人もいたんだろうと思う。
さてさて、気持ちは切り替えていかなくてはいけない。中日ファンとして4月3日にプロ野球が開幕する。前々からいっているとおり、今年の中日は完全に3位狙いでいいと思う。何とかしぶとく勝ち星を拾っていって、結果の出ない若手も積極登用して言ってほしい。ウッズ移籍の穴は新外国人が、センターは藤井がレギュラー獲得しそうだ。投手も川上が抜けた穴を、ちゃんと朝倉・中田がエースに成長できるかが今年以降の中日を占う鍵になる。
思えば、「監督は現役監督がいいと思う」というイチローの発言から星野外しが決定的になったんだよな。そういう意味では、イチローに始まってイチローに終わった大会だった。凄かった。